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きらきらチャレン人

【みんなのお母ちゃん】 清川 典子さん

~人生はブーメラン~

2016/12/26

今回ご紹介する『チャレン人』は、清川典子さんです。

清川さんは、 会社に勤めながら結婚式などの司会業、少年指導員、そして駄菓子屋経営を経て、現在はお掃除などの代行を行う便利屋「オフィスきよかわ」を営んでいます。

さらに、豊浦町の自治会長としても活躍中です。

笑顔の「便利屋」

人が必要としていることに耳を傾けて

清川さんが「便利屋」を始めたのは、人のつぶやきがきっかけだったといいます。

以前、結婚式の司会業をメインとしていた時に、その仕事を通して出逢ったある社長が「忙しい時だけ人手があったらな。時間単位の手伝いをしてもらえたら助かるんだけど。」と言っていたのを聞き、旅館の皿洗いや、布団敷き、庭掃除などの部分的なお手伝いの派遣業を思いついたのだそうです。

また、旅館だけではなく、一般家庭の掃除やお墓掃除、さらには一人暮らしのお年寄りがやって欲しいことを代行するなど、人が困っていることのお手伝いも行うようになり、まさに「便利屋さん」になったわけです。

そのお値段は、「真心価格」。
というのも、お客様とスタッフのお給料に還元できるようにと、事務所を持たず、車をもたず、経理も全部自分で行って無駄なコストを削減しているのだとか。

やりくり上手な女性企業家なのです。

お母さんの代行業

清川さんの仕事は、お願いされた事をきっちりこなすだけではありません。

以前、転勤をなさる若い男性から「部屋を片付けて欲しい」という依頼の電話が掛かってきたそうです。

清川さんが「いつですか?」と聞くと、男性は「今日です。」と言ったのだとか。
思わず「えっ今日ですか!?」と驚いたそうですが、よくよく話を聞いてみたそうです。

すると、次の入居者が来てしまうため、本日中に出ていかなければならないが、どこに電話をかけても「今日の今日では無理です。」と断られてしまったのだとか。

清川さんはその話を聞くと、「お困りでしょう。すぐお伺いしますよ。」と、隣町の社宅へスタッフ2名を連れて訪れたそうです。

必死で片付け、足の踏み場もなかった部屋をどうにか3時間で引っ越しが出来る状態までキレイにしたました。

そして、最後のお支払いのときが。
言い渡された料金を聞いた男性は、その安さに目が点になってしまったそうです。

それは、清川さんにとって通常料金でしたが、他社の料金と比較をした男性は、「どうしてこんなに安いんですか?」と驚いて質問したそうです。

それに対し清川さんは、「きっとご近所にご実家があったら、お母様が飛んできて片付けて下さったでしょう。私は、そんなお母様の代行です。」と答えたのだとか。

すると男性の目には涙が溢れ、「ありがとうございます」と両手をついたのだそうです。

その後、その男性は次の引っ越しの機会を迎えた際にも再び連絡をくれ、清川さんは宇都宮まで駆けつけたそうです。さらに、その男性の口コミで新規の客様からも依頼が頂けるのだとか。

これは、決して“特別なエピソード”ではありません。
清川さんが訪れる現場は、いつも人情で溢れています。

清川さんは、「人生はブーメランと同じ。」と語ります。
「良い事をしていれば、廻り巡って自分に返ってくる。悪い事も同じ。人生は自分がしたことが返ってくる。」と。

清川さんは、誰が見ていても、いなくても、常に変わりません。
一人ひとりに真摯に対応するその誠実さが信頼を生み、今ではお客様たちの合鍵もお預かりするまでに。
お仕事の依頼を受ける範囲は市内にとどまらず、福島県にまで及ぶのだとか。

そんな清川さんは、70歳を目前に新たなチャレンジをスタートします。
来年から新たに「遺品整理」の仕事も始めるそうです。
清川さんの人情の勢いはまだまだ止まりません。

オフィスきよかわホームページ

地域をつなぐキーパーソン

みんなの「居場所」をつくりたい

清川さんは、豊浦町の93軒のみなさんをまとめる自治会長も務めています。
地域のお祭りなどでは、みんなが楽しめるようなアイディアを盛り込み、いつでもたくさんの方が集まるそうです。

さらに、現在、自治会長になってからは自宅を開放し、地域の方が集まる場所として提供しており、そこで開催する敬老会は毎年90%以上もの出席率だそうです。

清川さんは、「多くの人の居場所を作ってあげることができたら皆さんに喜んで頂けるし、逆に私も自分で自分を喜ばせることができます。」と語ります。

そして、「人は、存在を認められ、居場所があり、仲間がいたら生きていける。いくらお金があっても居場所がなければ、それは孤独だと思うんです。」と続けました。

地域一丸となって

近所とのコミュニケーションをとるのが難しい現代においても豊浦町のみなさんの団結が強いのは、清川さんの人柄に加え、ある活動が一役買いました。

それは、2013年から始めた地域一丸となって行う防犯のための「夜回り活動」。

子どもから閉じこもりがちなお年寄りに至るまで、たくさんの人々を巻き込んで行いました。

子どもたちが「火の用心」と唱えることで、その声を聞いた住民のみなさんは、外へ出てきたり、窓から顔を出してくれるのだとか。

そして、姿が見えなかった方の家には、翌日に清川さんが民生委員さんたちと様子を見にいくそうです。

この活動により、地域の方々に目が届きやすくもなりました。

キュウリのおばちゃん

地域一丸となっての夜回り活動は、新聞などで大きく取り上げられ、広く知られるようになりました。

そんな時、当時の厚崎中学校の月井校長先生から、「卒業までに社会貢献をしたい生徒がおり、学校としてもそうさせたい」と相談を受けました。

それは豊浦町が厚崎中学校の地域内にあり、各行事に自治会長として招待を受け、面識があったからだそうです。

清川さんは、その夜回り活動を通し、先生方に大きな感銘を受けたといいます。
毎回、担任の先生が付き添い、自宅まで生徒たちを送迎していたそうです。

「こんなに熱心に生徒を見つめ寄り添う先生がいる。その先生方を見守る校長先生がいる。」
と、先生方のご苦労に対し、『私が出来ることは何だろう。』と考え、手造りの漬物を職員室に届けたそうです。

それをくり返すうちに、「熱中症対策にはキュウリが一番」と、両手いっぱいのキュウリなどの浅漬けを部活動の生徒にも届けるようになり、“キュウリのおばちゃん”と呼ばれるようになっていったといいます。

そんな清川さんのもとには、生徒たちからもらった寄せ書きや手紙がたくさん届きます。
そして、一人ひとりに返事を書くのだとか。

清川さんは、まっすぐな心の生徒たちとの交流は、「今の私の生きがいのひとつになっています。」と語ります。

清川さんを支える想い

仕事でも自治会長としても、清川さんがそこまで“人のために尽くせるその原動力とは何なのか・・・。

清川さんは、今から18年前に大病を患ったことがきっかけだったといいます。
「生かされている」と実感したときに、「今、自分にできることは何だろう?」と考え、「答えを見つけたら、ためらわずに邁進することだ。」思ったのだそうです。

しかし、善意の行動を始めた時には、周囲から「何か見返りを求めているんじゃないか。」「そんなことして何の得になるの?」など様々なことを言われ、胸を痛めたこともあったのだとか。

それでも清川さんは、「自分で答えを出し突き進んだのなら、たとえ後で後悔しても、それは“納得の後悔”。やらないで死ぬよりましだ。良いと思ったらためらわずにやろう!」と決意し、これまで突き進んできたそうです。

そんな清川さんは、最近、地域のみなさんを巻き込んで新たな取組を始めました。

ある福祉施設の方と出逢い、障がいを持った方が社会参加の一つとしてリサイクル品を回収・分別することをお仕事とし、その売り上げがお給料になるという話を聞き、「少しでも役に立てたら」と、地域のみなさんに回覧を回し、ご自宅でリサイクル品の回収を行っているそうです。
月1回の回収は、2tトラック1台分にもなるそうです。豊浦町はやさしい人がいっぱいです。
月1回の回収は、2tトラック1台分にもなるそうです。豊浦町はやさしい人がいっぱいです。
通称「よつばの記録帳」。清川さんの留守中にリサイクル品を持ってきて下さった方にもお礼が言えるように記入して頂いています。
通称「よつばの記録帳」。清川さんの留守中にリサイクル品を持ってきて下さった方にもお礼が言えるように記入して頂いています。

むすびに

「いつでもいらっしゃい!」と、いつも笑顔でみんなを招き入れる清川さん。

自分の関わるすべての人に愛情を持ち、「この人のために自分にできることは何か」と考える。
ときには真剣に叱り、やさしく諭し、思い切り笑わせてくれる。

その温かさに、これまで何人の人々が救われてきたのでしょうか。

清川さんが放った幸せのブーメランは、地域や周囲の人を巻き込み、必ずや清川さんご自身に返ってくることでしょう☆
          ※2016年12月17日放送のRADIO BERRY『チャレンジing那須塩原』でご紹介しました。

 RADIO BERRY『チャレンジing那須塩原』 ホームページ
  (PODCASTで聞き逃した放送を聴くことが出来ます。)


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