きらきらチャレン人
今回、ご紹介する『チャレン人』は、「有限会社那須醤油」の3代目社長、磯 洋史さんです。
70年続く老舗が造る「醤油」には、一体どんなこだわりが隠れされているのでしょうか？
〇年越しの熟成醤油
「那須醤油」は、店舗の後ろに工房を構え、自家製の醤油、味噌、ソース、漬物を製造しています。
その全てがこだわりをもって造られた品ですが、中でもひときわ長い歳月をかけて造られているのが「醤油」。
通常、スーパーなどで買える市販の醤油は、温めることで発酵を早め、6ヵ月で完成するそうです。
しかし、「那須醤油」が醤油造りにかける歳月は、なんと4年！！
醤油の原料である大豆や小麦を、麹菌をはじめとする微生物の力のみでじっくりと時間をかけて分解させると、うま味成分のアミノ酸がたくさん作り出され、まろやかで奥行きのある風味になるそうです。そのため、「那須醤油」では、加温や発酵を促進するものを添加せずに自然製法にこだわっているのだといいます。
さらに、「那須醤油」が造る醤油は、2年発酵させて完成した醤油に再び麹を入れ、さらに2年をかけて発酵・熟成させる「最仕込み醤油」です。二度仕込みを行うことで、よりアミノ酸の量が増し、風味豊かな濃い醤油ができあがるのだそうです。
旨さの追求のために
「那須醤油」では、もともと醤油造りに4年をかけていたわけではなかったといいます。
以前は、2年仕込みの醤油を造っていたそうですが、時代の流れが高級志向になってきたことから、さらに『良いもの』を造ろうと、4年かけて造る高級醤油造りに移行したそうです。
年間製造量は、約1000ℓほど。
その貴重さゆえに、お値段が気になります・・・。
恐るおそる伺ってみると、なんと200mℓで360円で販売しているとのこと！！
1年間あたり100円もしていないそのお値段に驚くと、磯さんは「市販の醤油の値段と比べると、これは十分高いんです！」と謙虚な面持ちでおっしゃり、その表情から利益の追求のためだけではないということが窺えました。
ならば、何故そこまでの時間がかけられるのか・・・？
磯さんは、それは一重に「旨さの追求」のためであると、瞳を輝かせながら教えて下さいました。
まだまだ終わらない挑戦
こんなにも美味しい醤油造りにたどり着いてもなお、磯さんの“探究心”は尽きません。
「最仕込み醤油」は、その製法上どうしても色が濃くなってしまうものですが、磯さんはそれにさえもチャレンジし、「さらに美味しく、色がもっと鮮やかな醤油」を目指していきたいと、今後の抱負を語って下さいました。
むすびに
「美味しい醤油を造りたい！」
その一心で研究を怠らず、手間と歳月を惜しまない醤油職人の情熱に感動しました。
今後も進化し、さらに美味しくなっていく磯さんのお醤油が楽しみですね♪
このまちで4年間熟成された醤油を頂きながら、あなたの4年間に想いを馳せてみませんか？
※2017年2月18日放送のRADIO BERRY『チャレンジing那須塩原』でご紹介しました。
チャレンジing那須塩原～一歩踏み出す人を応援するまち
「立ち向かうユウキ」「乗り越える強いココロ」「きり拓くチカラ」
僕らは、先人からフロンティア－ＤＮＡを受け継いでいる。
だからこそ、新しい世界に挑み、チャレンジする人を応援できるのである。
